瀬叢一景(120827)          F10

長門市青海島北側の岩礁の多い瀬叢と呼ばれる場所の一景である。ここは東山

魁夷画伯が皇居宮殿の間の障壁画を制作するに当たって参考にしたとされる。

実はこの場所は何度も訪れているが、隣の奇岩がそそり立ち、かつ展望台も設置されている場所の方にばかり目が行き(波濤)、あまり興味をかき立てられなかった。

ところが宇部在住の日本画家、馬場良治画伯の個展でこの場所をモチーフにした「潮騒」を目にし、ため息の出るような美しさに触発され、俄然描きたくなった。

現場で4時間ばかり、一瞬たりとも停止しない波の動きの中に共通項を探し、色鉛筆で何枚かスケッチし、カメラにも収めた。

それらを参考に自宅で描き上げたのがこれである。

左手前に松を配置した点は両大家の絵に引きずられている。

BACK TO 11-12年作品   前へ(11-12年)   次へ(11-12年)